| どうもMary Sueというものの実態について誤解や混同があるようなので(そいつが何者か、何をするのか、など)、この油断ならない悪についてご解説申し上げるのはスーパーマリオネーションSSの読者各位にも役立つだろうと考えた次第です。*チョー宣伝になりますが、Supermarionation.net(このサイトだ)にある私のSS Mary Sueスケッチ を読んでください。*
この情報は2つに分かれています。"The Mary Sue FAQ"編と"自分のSSがMary-Sueっぽいんです、助けて!"編です。1つ目は情報提供であり、2つめはあなたが世界にとんでもない創作物を放ってしまわないためのヒントと助力を提供するものです。 Mary-Sue FAQ:
1) Mary-Sueってなに? 2) どこからやってきたの? 3) それを書くのはどんな人? 4) どうやって見分けるの? 5) 書いてしまうのはなぜ? 6) 自分の作品の中で見つけてしまったら? 7) どうして書いちゃいけないの?
1)Mary-Sueってなに?
Mary-Sueとは、2次創作(訳注:原文ではfan fictionと呼んでいる)の中に登場する、物語の中でどのレギュラーキャラよりも出番が多い作者のオリジナルキャラを総称した言葉です。Mary-Sueは美しく、とても知的で、勇敢で、力強く英雄的です。自分であらゆることをやってのけるため、既存のキャラの出番を奪い、結果として既存のキャラから非常に好かれるようになります。名前に反して必ずしも女性でないことがありますが、普通は女性です。
2)どこからやってきたの?
最初のMary-Sueは他のもろもろのものと同様、スタートレックの2次小説から生まれました。証言によればそのキャラは実際に作者の名を取ってMary-Sueといい、確かものすごく若い(16才だったと思う)宇宙船の艦長で、カーク艦長と熱い恋愛に落ちているか、またはカーク艦長の娘だったかでした。実際に読んだことはないので、訂正はご勘弁を。
スーパーマリオネーションの世界では、人々はセキュリティなど考慮せず、あっさり国際救助隊(訳注:「サンダーバード」から)/WASP(訳注:「原子力潜水艦スティングレイ」から)/スペクトラム(訳注:「キャプテンスカーレット」から)に女性キャラを新規配属させてしまう傾向があるようです。
3)書くのはどんな人?
おそらく全ての2次創作の作者でしょう。Mary-Sueとは作者の分身なので、世界に自分のすばらしさを見せようとするのは当然のことです。自分でもMary-Sueを書いてしまうことがありますが、見つけ次第消してしまいます。一つだけ、書いた上でネットに流してしまったものがありますが、まる1ページの小説の中でそのMary-Sueは一言もセリフがなく、しかも(ありがたいことですが)もうどこにアーカイブされているのか覚えていません。覚えているのは、彼女が(バフィー・恋する十字架の)スパイクと寝たこと、殺されずに済んだこと、そもそも彼女に名前を付けていなかったことです。Mary-Sueはどこにでも現れます。fanfiction.netで受賞作品を見てみるといいでしょう。Mary-Sueは通常女の子が書くものですが、そもそも2次創作の作者は女の子の方が多いという事情もあります。(訳注:男キャラの場合はGary-Stuとなるようです)
(新スタートレックの)ウェズリー・クラッシャーは、ジーン・ロッデンベリー(訳注:スタートレックの作者。彼のミドルネームはウェズリーである。)が作り出したとても有名なMary-Sueです。この(超頭のいい)16の子供が、暇つぶしに何度となく危機を救ってしまうのをご覧になるといいでしょう。うんざりします。(だいたい何で学校にいないんだ? エンタープライズは保育所じゃなくて任務中の艦船だろう)
4)どうやって見分けるの?
Mary-Sueは作品の主役で、ミステロン人に改造されたが、ミステロンの能力を全く失わずにその支配から逃れられる(キャプテンスカーレットは再生能力しかない)、スペクトラムで唯一の女性キャプテンである、エンジェルスのリーダーである、等の特徴があります。あるいは、ジェフ・トレイシーの別居中の娘/娘/養子(女)/めい(16才)で、一流の腕を持つパイロットで、国際救助隊の正規メンバーで、自分専用の機体(サンダーバード7号)を持っています。どんな救助任務にも赴き、スコットの忠告を無視して危機を救いますが、多少はけがをします。基地に舞い戻ると、彼女はしかられる代わりにかわいがられます。
スティングレイではうまい例を思いつきませんが、たぶん口がきけるマリナの妹か、父の行いを償おうとするタイタンの娘というところでしょうか。
助言すると、もしオリジナルのキャラが出てくる2次創作を読んでいて、半分読んだあたりでつまらなくて投げ出すか、濡れ場になるまで読み飛ばした場合、それはMary-Sueです。オリジナルのキャラが出来過ぎていて、そいつが嫌いになってしまった場合、これもMary-Sueです。超能力が知られていない世界で、そのキャラが超能力者だった場合、それもMary-Sueです。キャラの出番が主人公の友人として、電話でときどき話す程度である場合、救助される側である場合、または話を動かすための装置として働く場合、それはMary-Sueではありません。また、作者の投影されたキャラは必ずしもMary-Sueではありません。私はナックルズ・ザ・エキドナの2次創作を読んでいますが、一見Mary-Sueだけど実際には作者の名前がついた舞台装置でしかない、というキャラの出る作品も発見しています。「空に浮かぶ島」にいるEllie-ZaとMoni-Caという2人の女キャラで、どちらもJulie-Suと同じ闇の軍団からの離反者です。(この文章の意味がさっぱりわからないかもしれませんが、Archieから出ているソニック・ザ・ヘッジホッグのコミックのネタです。)よくない手法ではありますが、実際にはJulie-Suに女友達を作ってあげ、物語に裏打ちを与える有効な手段になっているのです。Ellie-Za はこの2次創作の作者の名前でもありますが、誰とも恋に落ちたりはしません。
5)書いてしまうのはなぜ?
一言で言えば願望充足('Wish Fulfilment')でしょう。失礼、二言でした。私たちはみな人々に愛されたいわけです。誰かがちやほやされたくてMary-Sueを書くのも、その人は他の人々に自分のことを好いてほしいと思っているからです。(結局みんなそうでしょう)悲しいことに、Mary-Sueは評判よりもケンカ(flame)を呼び込むことの方が多いのです。
6)自分の作品の中で見つけてしまったら?
簡単です。話を考え直しましょう。既存のキャラだけでも物語は成り立ちませんか? どうしてもMary-Sueの出番が必要ですか? 自分のキャラに少しばかり自己を投影することにはなんの問題もありません。キャラに説得力が増すというものです。しかしそれ自体をあこがれの対象にするべきではありません。
7)どうして書いちゃいけないの??
書いてはいけないということはありません。そんな法律もありませんし。しかしその前に自問しましょう。「公平な読者がこれを読んで、自分と同じようにこのキャラを気に入ってくれるだろうか?」と。答えがノーであったとしても、そのまま書き進めていっこうにかまいません。あなたの物語にはよいキャラが残るでしょう。ただし、あなたが読みたいものと読者が読みたいものが同じとは限りません。フレームを覚悟しておきましょう。また、批判を受けてもあまり深刻に受け取らないことです。突き詰めれば、あなたと大勢の読者は別の人格なのですから。
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