Eberron [WotC Logo]

For English Readers:
This page is for an introductory articles for "Eberron", the campaign setting WotC is to release in 2004 summer, for Japanese RPGer, written in Japanese using Shift-JIS code.
 
 このページでは、WotC社が2004年夏に発売する新しいD&Dの為の背景世界、Eberronを紹介します。
 なお、速報的なもの(WotCなどの記事へのリンク紹介など)は、まずWeblog "Deck of Many Things"で行い、随時暇なときにこち らへ反映させます。Weblogの方もご覧ください。
2003/12/07
 Eberron Campaign Setting 発売に伴い、ECSの紹介記事はEberron Campaign Setting 解説にて行いま す。発売前の紹介記事主体のこのページはindexページとして残すつもりです。リンクとかはこのページにお願いします。
2004/06/25

2004年夏コミ参加のお知らせ

 2004年夏コミにて発売した Eberron本の「Korranberg Chronicle, Volume I」(34ページ。定価500円)ですが、在庫が無くなったため以後は PDF ファイルを無料公開します。( KCvol1. pdf サイズ 736KB)
 再配布禁止、商用利用禁止(引用、転載、紹介を含む)、as-is で提供される、を条件に各自ダウンロードしてお読み下さい。
 コミケで購入して頂いた方、どうもありがとうございました。
2006/5/23

Index


What is Eberron?

想像してみよう:
というのが、Dragon 誌#311に載った紹介記事にある煽り文句です。

 WotCは、来るべきD&D 30周年記念の為に、賞金 US$100,000で新規背景世界公募を行いました。全部で11,000を超える応募の中から、3つが選ばれ、その3つからこの背景世界が作られた --- ということのようです。
 この背景世界は、EN World情報では2004年6月に、Campaign Settingが発売予定で、TRPGだけではなく、小説、ミニチュア、CRPGにも製品展開が予定されています。Eberron Shadows of the Last Warというサプリメントが7月に予定されています。また、おそらくはDragon 誌#315以後で継続的に予告記事が出ると思われます。

 デザイナーのKeith Bakerは、CRPGやTRPGのゲームデザイナーであり、d20製品にも名を連ねているらしい。これに加えて、Bill Slavicsek(WotCのRPG開発部門の偉い人)、James Wyatt(City of Spider Queen などの著者)が加わっています。

 以下は、下記に示したConacopia, GamingReport.com からの情報を元にどんなゲームか纏めたものです。

背景世界

ゲームシステム

 Action Pointについての簡単な説明は、Urban Arcanaのページを参照。様はヒーローポイントです。
 これを採用する、ということについて伝統的なD&Dゲーマーからは割と反発がある地雷なのではなかろうか、と危惧しています。まぁなんていうか この辺の無神経さというか勇気は、さすがBillと思わなくもない。
一方で、ロー カルルールでダイス降り直しとかのヒーローポイントを導入しているDMも結構いる様ですけど。
 
 私(非パワーゲーム指向)としては、EarthdawnなどでもKarmaがあったし、D&Dをヒロイックに遊ぶ上であるいはドラマ指向で遊ぶ 上では、不可欠ではないかと思ってます。D&D 4th Edition(どうせ2006年には出るだろう)に採用される可能性も高いかも。

Dragon #315

 Dragon #315 には、Action Point (AP)についての解説があります。
 記事によれば、APはレベルアップ時にのみ入手可能なようです。PLとしてはどのタイミングでどの程度使ってもいいか考えねばならん訳で、何シナリオで レベルアップするのか、DMとの間の暗黙の了解あるいは明確な取り決めが必要という気がする。
 振ったd20の結果を左右する以外にも、
といった使い方があるようです。

 背景世界についての簡単な記事が載っていたのでそれも紹介。
 遥か昔、 Galifar王国は、Khorvaire大陸全土に広がり、Jarot王の5人の跡継ぎが治める5つの王国に分かれていた。
 Jarot王が死んだ時、長男が後継者となるという伝統に従うのを良しとせず、力で王位を得るべく互いに争った。
 合従連衡を繰り返しつつ、5つの国による内戦は102年にも及んだ。そして、the Last Warと呼ばれる有名な戦いがあった。この結果、5つの王国は、12の国家へと分裂し、12国の指導者はTreaty of Thorneholdを結んで戦争を終結した。
 今日では、Khorvaireの国々は復興の途にある。繁栄と平和が広がるにつれ、経済的政治的優位に立つことが追求されるようになった。国境や辺境地 域では小規模な紛争が絶えることはないが、Khorvaire全土を支配する為には、スパイ行為やサボタージュなどのより目立たない紛争手段が好まれてい る。

ということのようです。うーむ、冷戦期のような、小国間での代理戦争や低強度紛争、スパイ行為などを遊べ、ということなんですかね。

 ゲームの雰囲気についてデザイナー陣は、「Lord of the Rings + Raiders of the Lost Ark + The Maltese Falcon」だ、と言っています。
 最初のは、ファンタジーだ、といっているのだと思う。
 2つ目は、世界を股にかけた冒険活劇だ、と言いたいのだろう。飛行船や鉄道などの長距離高速輸送機関が存在する背景世界だと言っているし、APの存在は ヒロイックであるだろうし。
 最後の「マルタの鷹」は、単純な善悪で割り切れる世界ではない、と言いたいのだと思う。D&Dのゲームシステムからアライメントを排除するのは 難しいと思うが、普通のD&Dよりは勧善懲悪色の薄い世界を志向しているように思われます。...いやまぁ、シナリオに嘘つきな美女が出てくる、 というのが「マルタの鷹」なのかも知れんが。ところで「マルタの鷹」はいい映画です。お薦め。

Dragon #316

 下記のような情報が公開されてます。数値情報的な部分は自分で買って読んで下さい。

Classについて

 Eberronは基本的には他のD&D背景世界より都市志向なのだとは思いますが、Barbarianの活躍する余地もあります。Dragon Rage(rage中はnatural armor bonus, doragon totemに応じたelemental resistanceを得る)などのFeatとかもある様子。
 シティアドベンチャー度が高くなる分、Bardの活躍範囲は増えそう。Haunting Melody Feat(相手をshakenにするbardic melodyを得るfeat)などもある様子。
 Clericについては、様々な神々や教団がcampaign settingで公開される様子。
 Druidは、自然の守護者としての側面が強調される様子 --- ということはシティアドベンチャーが増えるとパーティんい入れにくいかなぁ。
 Fighterですが、まぁ追加Featに期待と言う感じでしょうか。
 Monkですが、追加fighting styleとか、マルチクラス制限の緩和(FRでもあった)とかがある様子。
 Paladinはまぁ、Clericと同様ですか。Exorcist of the Silver FlameなどのPrCへの道がある様子。
 Psionic Classについては、Expanded Psionic Sourcebook の使用を前提に、背景世界への組み込みが行われるようです。他のspellcasting classとちゃんとバランスが取れていることを強く期待します。
 Rangerですが、Urban Trackingなどのfeatなど、都市型rangerへのサポートもある様子。
 Rogueについては、シティアドベンチャー的要素が増えれば活躍の余地が増すでしょう。Master InquisitiveというPrCについては後述します。
 Sorcererについては、dragonの血というものを、背景世界で重要として扱う様子。不遇なsorcererが活躍出来る日は来るのでしょうか ね?
 Wizardですが、everyday magic的な背景世界でも、特に強力な存在(になりうる)訳で、活躍は期待出来るでしょう。

Artificer

 今号のEberron記事の目玉はこの新クラスArtificerの紹介でしょう。
 Eberron世界では、魔法の普及はテクノロジーの域に達しており、魔法のアイテムの修理や作成、使用に特化熟達した者たちをArtificerと呼 びます。
 冒険に出る理由としては、勿論他のクラス同様に正義のためや金の為に冒険に出てもOKなのですが、新しい魔法のアイテム作成の為の古代の魔法技術の発掘 発見とか、アイテム作成の為のレアメタルやdragonshard入手のため、という動機を設定可能です。

 ルール的にはArtificerはWizardなどと同様の基本クラスです。20レベルまで存在しますが、Dragon#316 には5Lvまでしか書かれてません。HDやBABはBard並で、Will-STが良く、caster level的なaugumentation per dayはWizardとかと同様に増えます。SkillはBard程は増えないが、Open Lock, Disable Device, Searchが習得出来るので、鍵開け要員としてはRogueの代わりに使えるかも。Use Magic Deviceのskillが重要なのでChaは高い方が良いが、AugumentationはInt依存能力の様子。
 Augumentationですが、Sorcererと同様に予め今日使用する分を準備する必要は無し、しかしaugumentation効果のリスト はCleric同様にレベルアップと共に自動的に全部習得可能 --- ってなんか一方的に強すぎないか? Augumentationは常にアイテムに対して適用されます。例えばbull's strength は味方ではなく味方の篭手とかベルトとか に適用します。Augumentationの欠点は、時間が1分程度かかることです。が、action pointを用いれば、1 roundで効果を発動可能です。
 Augumentationなんですが、1Lvリストをみると「armorへの+1 bonus market price modifierを与える」という書き方がされてます。詳細は明らかにされてませんが、例えば+1価格相当の能力とかをつけられるということなのかと想 像。
 なお、Artificerはscroll, wandとかを使う際はUse Magic Deviceのskillで使うことになります。が、13Lvでtake10出来るようになるとか、6Lvでwandのchargeを余分に使うと metamagic出来る(例えば5charge使うとquicken spell相当)とか。
 アイテム作成は、豊富なItem creation featを習得するのに加えて、自分のaugumentation listにない効果のアイテム、例えばfireball scrollと かも作れる、しかもレベルが2低くても作れる(例えば3Lv artificerは3d6 damageのfireball scroll を作れる)らしい。なんか一方的に有利す ぎないか? 他にもアイテム作成用XPをレベルアップ時に貰えます。
 Item creation featですが、Craft Homunculusが習得出来ます。まぁなんていうかこれはこれで萌えを意識した何かだ、という気がする(笑)。
 で、能力値修正が厳しく無ければ、種族はwarforgedでartificerを作ると有利げな 気がする。というのはwarforgedは無生物扱い だから直接自分を強化出来るし。まぁLeadershipでwarforgedのcohortを持てばいいような気がするが。

Master Inquisitive

 Prestige Classについてですが、EberronではPrCは背景世界と密接なものにするつもりらしい。例えば、ただのsacred exorcistではなく、Exorcist of SIlver Flameである、という感じらしい。
 が、今号で紹介されているMaster Inquisitiveは汎用のPrCと思えます。Brd3 or Rog3から簡単に転職出来、HDはd8で、SkillもBard並に習得可能。Zone of Truth 1/day, Bonus Feat, Contact, Discern Lies 1/day, True Seeing 1/dayなどの能力を得ます。1/dayの能力は、APを使えば再使用可能なのでちょっと便利。
 ContactってのはRPG Shadowrunとかにもあ りましたが、情報源とかコネを表しています。例えばまぁ噂話を話してくれるバーテンダーとか、懇意にしている街の有力者とか、街の衛視隊長とか。ハードボ イルドものとかで私立探偵が元いた殺人課の課長と知り合いだったり、マフィアのボスと知り合いだったりとかみたいなのを再現するルールです。無論DMが自 分でそういうのを裁量すればいいんだけど、ルール化されている方がPLとしては使いやすい。なお、一般人は報酬と引き換えに情報を流してくれますが、貴族 とかは金ではなくて好意で代償を払わねばなりません。DMとしてはシナリオねたに使いやすいのでGood。

Dragon #317

Races

 Dragon#317 ではEberron世界での様々な種族 について解説が行われています。

 Eberronの世界では、どうやらdragonmarkというものを帯びた血族というのが重要らしい。Dragonmarkを持っていると、魔法的な 効果で力や影響力が持てるらしい。まぁNPC用なのかなぁ。なんというか、ドラゴンクエストのロトの紋章みたいなものかな?

 Humanは、他のD&D世界と同様に支配的な種族であるようです。
 Dwarfは、他のD&D世界同様に鉱夫や鍛冶屋であるだけではなく、貴金属の流通管理と鋳造技術をもって、Khorvaire大陸の支配的な 銀行家、商人となっているようです。
 Elfは、いわゆる伝統的というかトールキン的エルフとはかなり違うっぽい。自然共生的蛮族とか遊牧民とかそういった感じっぽいですね。あと、祖霊崇拝 的なnecromancy呪文の伝統がある様子。BoEDとかで導入されたdeathless (evilじゃないundead)とかがクローズアップされるのかなぁ。
 Gnomeは知識欲旺盛な種族として、bard, artificaerなどを排出する種族のようです。
 Half-elfですが、人間とelfの子供ではなくて、一つの種族のようです。
 Half-orcですが、human, orcは近くに住まない為、レアな存在という扱いらしい。が、half-orcが多い地域もある様子。あまりhalf-orc差別とかは無いっぽいのでそ の辺は遊びやすくなっているかも。
 Halflingは恐竜に乗った遊牧民だったり都市生活者(商人や政治家、弁護士、犯罪者)などになっているようです。

 新種族も幾つも導入されています。
 Changelingsは、humanとdoppelgangerの混血より生じた種族です。限定的なalter self 能力を持ち、社交能力に優れ、理想的なスパイとなる様子。
 Kalashtarは、humanと、別のプレーンDal QuorからのPsionicな投影体との混血より生じた種族で、人間に良く似た美しい種族ということらしい。生まれながらにPsi能力を持っています。
 Shifterは、humanとlycanthropeの混血から生じた、"weretouched"というべき種族です。完全な変形能力はありません が、ある程度の動物的特徴や性格を外見に残しています。shiftingというbarbarian rageに似た能力があり、毎日定まった回数だけ肉体系能力値と動物的能力(外皮とか嗅覚とか噛み付きとか)を得ることが可能です。この辺の lycanthropicな特殊能力は、shifter featを取ることで色々強化できます。まぁなんというかこれはこれで萌えを意識した種族なんだろうなぁ。
 残された新種族WarforgedについてはDragon #318 ということのようです。

Dragon #318

Warforged

 Dragon #318 では、Eberronで導入される新しい種族Warforgedについて解説されています。
 "Shaped by magic, and tempered in battle" というEberronのコンセプトを体現した種族だと思います。

 Warforgedは最初、Cannith家の名匠によって、産業労働用に発明されました。Galifar王朝初期に、探索や防衛目的に新型が開発され ました。その汎用的な能力を目にした王家は周辺地域からの防衛目的として、戦争用モデルの開発をCannith家に促しました。
 Merrix d'Cannithが、warforgedの最初のプロトタイプを開発しました。Jarot王崩御と共に王国は分裂し、各勢力は競ってwarforgedの配備を進めました。初期型warforgedの性能 は著しいものでしたが、Merrixは更に優れた兵士が開発可能だと考えていました。The Last Warの最初の20年の間に、Merrixは知性に近いものを持たせることに成功しました。数年後、息子のAarrenが最終的なブレークスルーを成し遂 げ、warforgedは真にliving constructとなりました。
 戦争の最後の30年の間、Cannith家はwarforgedを製作し、金を払うものになら誰にでも売りました。Warforgedの大量配備では Breland, Thrane, Cyreが有名ですが、ほとんど全ての国が少なくともwarforgedによる小部隊を持っていました。戦争末期の人々にとってwarforgedは、激 化し続ける終わり無き戦争そのものでした。
 The Treaty of Thorneholdが戦争の終わりをもたらし、warforgedについて2つの重要な取り決めがなされました。一つは、warforgedはもはや財 産ではなく、人間として扱われるというものです。もう一つは、Cannith家はwarforgedの生産を禁止されたことです。幾つかの国家 (ThraneやKarrn'athなど)ではwarforgedは契約奴隷の状態におかれていますが、多くの国家では自由人として振る舞っています。 Warforgedの中には兵士としての役割を続けているものもいますが、自らが冒険者に適していることからその道を歩むことが多いようです。

 うーむ、なんか「プロジェクトX」風に書くと案外いい感じなのかなぁ。
 Cannith家での開発物語から始め、warforged視点での戦場生活の描写をインサートしつつ適度にwarforgedの自我とか人権と言った 話題へと徐々に移行していって、最終的に戦争終結に伴う生産中止命令へと。
 しかしながら最後の締めとして、warforgedの最初の開発目的としては知性あるconstructの技術的可能性追求が第一であった、そしてその 努力はliving constructという新たな技術分野をもたらしたのだ、という感じで纏めるというのはどうだ?
#メタな遊び方としては、LLLで遊ぶというのも可能なんだが(笑)。

 ゲーム的な話をする(詳細はDragon 誌か、近日発売のEberron Campaign Setting を参照)と、
 うーむ、これでLA+0種族ですかぁ。
 立場的にも、歴戦の戦士的な立場も取れるし、天羅での「私は人間/私は傀儡」の使い分けとかみたいな感じでロールプレイも可能だろうし、楽しげではあり ます。

Dragon #319

 Dragon #319 は、Eberron世界での魔法について解説しています。
 Eberronの背景世界は、伝統的な(A)D&D的背景世界とは異なり、今日の我々の世界で日常的に科学技術が使われているように、魔法が使 われているという設定です。道路にはlight の呪文による街 灯が、急ぎの連絡手段としてwhispering wind, sending が、飛行馬車が町中の尖塔の周囲を漂い、都市間はエレメンタルを封じた飛行船が乗客を運ぶ --- という世界です。非常に高レベルの呪文というのは庶民の手に入るものではありませんが、低レベル呪文であれば世間一般で広く使われています。
 そしてそれを可能にしているのが、新クラスであるmagewrightです。

Magewright

 Magewrightの多くは都市に住みギルドのメンバー --- 例えば、Cannith's Tinkers' GuildやFabricators' Guild --- のメンバーです。限定した魔法しか習得出来ない為、NPC用クラスと言えるでしょう。
 3 class level毎に1 spell levelしか伸びず、BABやHPなどはWizard並、呪文はSpell masteryのFeatを通じて限定したレパートリーしか覚えられないようです。

Blessed with Options

 Eberron世界では、Clericは特定の神に仕えても良いし、pantheonに使えても、あるいは特に神に仕えなくても、divine spellが使えます。実のところ、非常に堕落したClericですら呪文が使える、ということらしい。FRのように、神が直接地表に降りてということは 無いらしく、その点ではかなり雰囲気が違うのだと思います。

Spells

 新しい呪文が幾つか紹介されています。Artificer 1Lv呪文のenergy alteration はアイテムのエネルギー属性を10min/Lv変更出来る呪文です。なんかartificerは便利過ぎ。

Living Spell

 Mournlandと呼ばれるようになった地域では、The Last Warの間に非常に大量の魔法的エネルギーが解放されました。それらの呪文の中には、通常の持続時間を超えて持続した呪文があり、そしてどういう訳か、そ れらの呪文の中には知性を備えた呪文すら誕生しました。それらの呪文は消滅を拒み、モンスター化して徘徊しています。
 "Living Spell"は、Eberron Campaign Setting で導入される新しいテンプレートです。このテンプレートは基本的には、summon 系とか以外の全ての呪文に適用可能です。例として、10Lv casterの唱えたcloudkill の呪文がliving spell化したものがルール化されているんですが…うーむ、slamあるいはengulfされるとcloudkillというのは嫌なモンスターですな。 DR 10/magic, SR20と難敵。

Dragon#320

 Dragon#320 は、D&D30周年記念号で、30年の歴史を振り返る記事や、DragonのPCで遊ぶ為の記事が載っています。
 Eberron関係の記事としては、Dragonshard, DragonmarkといったEberronに特有の概念についての解説があります。

Dragonmark

 Dragonmarkというのは、特定の名家の一族の肌に現れることのあるarcane sigilです。これを持つものは、ある種のspell-like abilityを得ます。この能力と、これを持つことによる影響力によって、これらの名家はそれぞれの自分の商圏を支配しています。
 何百年もの間、dragonmarkを持った名家はKhorvaireの商工業を支配してきました。大陸中に広がる支店を通じて、政治的経済的な動乱に 巻き込まれること無く --- たとえ、The Last Warの最中でさえ --- これらの名家は商業をコントロールしました。これらの支配力はdragonmarkに由来するものです。dragonmarkは所有者に限定的だが強力な 能力を与えます。例えばCannith家のメンバーにはMark of Makingを帯びる者がいますが、それは物を修理したり製作する能力を与えるため、Tinker's Guild, Fabricator's Guildの中で支配的な地位に立つのに有用です。勿論、それらの名家の中でもdragonmarkを所有するのはごく一部のメンバーだけです。
 Dragonmarkは名家の一族のメンバーにランダムに発現するように見えます。たまに一族の外の者に発現するように見えることがありますが、通常は 何らかの血を引いていることによるものです。生まれた時になのか成長してからなのかにせよ、dragonmarkが発現するとminorなspell- like abilityを得ます。Dragonmarkがあることは、また強力なdragonmark能力があることは、必ずしも一族の中で重要な地位に就くこと を意味しません。政治や経営を扱う能力の方が、一族を統べる上では重要なのです。
 ゲーム的に いうならば、Least DragonmarkのFeatを習得すれば、ということです。このFeatは、
Prerequisite: 適切な種族と一族の生まれであること。
Benefit: Least Dragonmarkを得る。Dragonmark能力へのST DCは、10+Spell Lv.+Cha mod.である。Caster Lv.は1である。能力は概ね 1-3Lv.呪文程度の能力が 1/day と、何かの技能に+2程度のボーナス、みたいな感じです。
 このFeatは、Lesser Dragonmark, Greater Dragonmarkと、成長させることが出来たり、専用のPrCがあったりするようです。
 Dragonmarkは全部で12種類あるようです。それぞれが、製作や運輸、治療などさまざまな分野を司る故に、それぞれの分野を対応する名家が支配 するという構造になっているようです。
 無論、 dragonmark能力自体は低レベル呪文相当であり、spellcasterであればそれを容易く模倣出来ます。ですが、spellcasterは少 数の人々であり、名家のdragonmark能力の価値は低くない、ということのようです。

Dragonmark Heir

 Dragonmark Heirは、Dragonmark持ちの為のPrCです。彼らはDragonmarkの能力を引き出すことに優れ、それ故に一族の中で一定の尊敬を得ま す。
 詳しくはDragon#320 を見てもらうとして、 dragonmarkのFeatを毎レベル得ます。HD, BAB, ST, SkillがMonk並というのは悪く無いかも。Skillも交渉系を中心に習得出来ます。
 ゲームデザ イン的な裏話としては、要するに重要NPCがみんなWizard(というのはFRではありがち)というのを避ける為のゲーム的な仕掛けとして、 dragonmarkというのをEberron世界に持ち込んだ、ということのようです。NPCが、PC classを何レベルも持っているというのを避けたかった、ということらしい。

Dragonshards

 Dragonshardとは、透明に輝く結晶体で、arcane energyを秘めていて、magical deviceを駆動したり、elementalを従えたり、dragonmark能力を強化したりなどに用います。用途はほぼ無限と言って良く、それ故に 大変貴重な物です。
  神話の時代、世界は3つに分たれ、3匹のDragonがそれぞれに結びついていました。天空はSiberys、地下はKhyber、そして地表に結びつい ていたdragonの名が、Eberronです。
 Eberronの天空高くには、Ring of Siberysと呼ばれる、dragonshardで出来た輪があると言われています。このSiberys shardが軌道から落下すると、赤道近くの地域に落下するようです。金色のエネルギーを放ち、sunstone, starmoteなどと呼ばれます。Dragonmarkの強化をするのに有用で、dragonmark持ちが高価で買い求めます。
 Eberron shardは土の中に埋まっており、最も広く知られています。深紅に輝き、bloodstoneとも呼ばれます。様々な魔法のアイテムに利用されます。 Eberron shardを用いるアイテムとしてはThe Last War後期に開発されたeternal wand (wandと同じだが、使用回数が50 chargesではなく2/day)などがあります。
 Khyber shardは、地下の、しばしばマグマ溜まりや硫黄噴出口などに発見されます。深青〜黒の輝きのため、nightshard, demonstoneなどと呼ばれます。Bindingの魔法に効果を持ち、その手のアイテム製作(例えばair elementalを束縛した船とか)に利用されます。

感想

As of 07/Dec/2003
 $100,000というのはコストに直すと1-3人年程度だともいえます。非常に高価だとは言えないが、割と本気で商品展開してくるのではないかなと思 う。EberronがGreyhawkにかわって標準として扱われるとは思いませんが、割と丁寧にサポートをしてくるかも。
 一方で、私は概ねこういったRPG先物買いで予想を外すことが多いので、Eberronは大して商業的に成功しないかも、とも思ってます。Bill Slavicsekがかなり入れ込んでいるのだとすると、Alternity同 様こける可能性は案外高いかもと思います。というのはBillは伝統的TSRファンと指向性がかなり違うように思われるからです。

 一方で、Hobby JapanはEberronをどうするつもりなのか、少しは興味があります。(が、HJ社とその製品展開に大して興味はありません。英語版で私は困ってな いし、FRは翻訳されないという噂だし。)
 Eberronは明らかにD&D3.5eベースのルールでしょうから、3版展開しかしないのであれば国内発売は難しいでしょう。一方で、サプリ メントが少ないが故に米国での製品展開に追いつくのは容易だともいえます。
 少数の既存D&Dゲーマーに売るという点ではLGGだけを売ってFRやEberronは売らないのが賢いとは思いますが、新規層開拓を考えるな らば、Eberronを売るといいかもとも思います。なんか背景世界はファイナルファンタジー風に思われ、ヒーローポイントの導入は国内では売れ線とも思 えるし。

As of 2004/01/14

 WotCのOrganizations in Eberronを見て。
 Jaela Daranというのが*9歳の*少女でClr16で The Church of the Silver Flameの精神的指導者、ってなんかFEARのゲームみたい(笑)。大きな教団のリーダーなんだが、どういう訳か我々 と接点があって、自分の代わりに我々に任務を行ってくれと頼む依頼人という立場なのだろう。PCの様に気ままに旅が出来る身分が羨ましいとか言い出すのだ な、多分。
 なんかこぅ、日本のRPGと、USのRPGと、近くなりつつあるのかもしれん。WotCの人々も萌えとかいったものを重視しだしたということなんですか ね。HJも上手に売れば、FEARゲー層にEberronを売れるのかも。一方で、旧来のD&Dファンの神経を逆撫でしてるのだろうとも思う。さ すがはBill、恐れを知らんのぅ。
#当初、9歳を19歳と間違えて読んでましたが、DD初心者さんの御指摘により訂 正致しました。
#ありがとうございます>DD初心者さん。



Links


製品展開

 遊ぶ為には、D&D3.5EのCorerule3冊と、Eberron Campaign Settingが最低限必要ですが、Psionicありの背景世界であることを考えると、Extpanded Psionic Handbookは必要になります。
 他のサプリはと言うと、コスモロジーはEberron専用のを使うと思うとManual of the Planesはあまり関係がないかも。次に出るPlaner HandbookはもしかするとEberron対応になっているかもしれません。
 善悪やアライメントの希薄な世界観ということを考えると、BoVD, BoEDは 重要度は低いかも。