Network Working Group                                         D. Crocker
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Category: Informational                                       March 1995

To Be "On" the Internet

インターネット「している」とは

[訳注: 原文は「安全性に関する考察」の項目がふたつ存在したりするアバウトな 記述ですが(ひょっとしてエイプリルフールRFCのつもりだったのかも)、 この翻訳もまた無保証です。 余談ですが作者のDave Crockerは最初のRFC(RFC1000参照)を書いたSteve Crockerの 兄弟です。 さっぱり意味がわからん、もっといい訳がある、という御意見を歓迎します。]

このメモの位置づけ

このメモはインターネットの共同体への情報提供である。このメモはいかな るインターネット標準も定めない。このメモの配布は無制限である。

あらまし

インターネットでは、サービス消費者や提供者は異なった階層でのアクセスを 行うことができます。それらのレベルが違うと、情報を入手できる能力に重大な影響 を与えます。したがって、それらの区域を区別する用語法を提供するのが適切 でしょう。そうすれば、インターネットの共同体はユーザー(または組織)がイ ンターネット「している」かどうかを明快に識別することができます。この文 書はアクセスの主なクラスを区別するために4つの用語を提案するものです。

1. はじめに

多くの人にとってインターネットはたくさんの事柄を指しています。それは一つ の科学技術としてはじまり、地球規模のサービスへと成長しました。その成長 によって、技術やサービスは細分化と複雑化を増し、あるユーザーがインター ネット「している」かどうかを確定する際に混乱を招くようになりました。イ ンターネットしている人とは、どんな人でしょう? 何をすることができるので しょう? この覚書では、インターネットに接続する際に決定的な相違をもたら す末端ユーザーアクセスの基本的な類型について、インターネット消費者や提 供者が確定する手助けをするものです。

以下のリストは、もともとは技術的な集団のためというよりもむしろユーザー に展望を与えるために開発されたものです。このリストの定義は、ユーザーは 主としてアプリケーションサービスに関心を持つものだ、という視点をとって います。奇異な含みを持たせていますが、用語のいくつかは、インターネット 接続の基礎をなすプロトコルである TCP/IP を直接使うことを想定していませ ん。このために、多くの技術的議論にとってはこれらの用語はふさわしくない でしょう。

2. インターネットアクセスの階層

以下の定義はユーザー(消費者)のパースペクティブで、インターネットアクセ スの「ほとんど」から「ほんのすこし」までにおよんでいます。最初の用語は 主としてインターネットサービスプロバイダーに該当し、それ以降は主として インターネットサービスの消費者に該当します。
フル・アクセス(FULL ACCESS)
これはTCP/IPによるインターネットの常時(フルタイム)接続です。主に インターネットの集団にアプリケーションサーバーにアクセスさせるとか、イ ンターネットサービスプロバイダーを経営するのに適しています。フル・アク セスのマシンは、インターネットプロトコルのICMPエコー(ping)機能などによっ て、インターネットにつながった他のマシンから直接見えています。インターネッ トの中核はこれらのフル・アクセスによって構成されています。
クライアント・アクセス(CLIENT ACCESS)
インターネットのいくつかのアプリケーションプロトコルを使っ たアプリケーションを直接自分のコンピュータ上で走らせます(しかし基礎と なるインターネットプロトコル[TCP/IP]は走らせていません)。これによって、 ダイアルアップなどによるフルタイムのアクセスではありませんが、ファイア ウォールを通したりして制限されたアクセスを実現できます。 一例をあげると、ICMPエコー機能のような方法で観察しても、大方のクライアン ト・アクセスをするユーザーがいつシステムがインターネット「している」の かを検出することはできません。
媒介アクセス(MEDIATED ACCESS)
ユーザーは、それぞれのプラットフォーム上ではインターネットアプリ ケーションを実行できません。インターネットサービスプロバイダーが、ユー ザーのかわりにプロバイダーのプラットフォーム上でインターネットプロトコ ルを使ったアプリケーションを実行します。ユーザーはプロバイダーへの簡略 化されたアクセスを行うのです。媒介アクセスではユーザーはインターネット していますが、彼らのコンピュータプラットフォームはそうではありません。 実のところ、インターネットしているのはコンピュータの中継サービス (つまりプロバイダ)なのです。
メッセージアクセス(MESSAGING ACCESS)
ユーザーは、電子メールや(Usenetや掲示版サービスのような)ネットニュー ス以外にインターネットアクセスを行いません。メッセージサービスは転送サービ スの遅延を高めて使われる(つまり、遅い)こともありますから、このレ ベルはメールサービスには有効ですが、対話的ではありえません。

3. 使用例

用語をテストするために、現実の生活状況にあてはめてみましょう。 家庭ユーザーによる2つの単純な事例をとりあげます。 あるユーザーがインターネットに PC のターミナル(端末)プログラムを使ってアクセスしたとしましょう。 それはつまり、インターネットアプリケーションを提供する公衆回線サービスに 電話接続するわけですね。 するとそのユーザーは媒介インターネットアクセスをしているわけです。 公衆回線サービスではクライアント・アクセスやフル・アクセスが行なわれていますが、それはユーザーが行なっているのではありません。 それに対して、SLIPやPPP経由でアクセスするユーザーは、インターネットア プリケーションを手元のPCで動かしているのだから、インターネットのクライ アント・アクセスを行なっていることになります。

いまでは多くの会社でインターネットへのフルタイムの接続を行なっています。 この接続はTCP/IPにもとづいて、電子メールを配信したり、WWWやGopherなど をつかって会社のデータを全世界へ公開したりして、多数のインターネットサー ビスを常時行なっています。明らかに、この会社はフル・アクセスでインター ネット「して」います。

その会社内のユーザーの場合はどうでしょうか? 今日では多くの会社がファイ アウォールによって社内のネットワーク(internet)をインターネット (Internet)から分離しています。もしも内部のネットワークからデスクトップ コンピュータでウェブブラウザなどのインターネットアプリケーションを使い、 ファイアウォールごしにインターネットに到達できれば、そのユーザーはイン ターネットのクライアントアクセスをしたことになります。

会社によっては、これを許可せずに、 世間のインターネットに関わる アプリケーションを、会社のファイアウォールの部屋で 特別に管理しているマシン上で動かすところもあるでしょう。 ゆえに、ユーザーは端末を特別なマシンに接続して、インターネットアプリケーション を使っているわけです。 そのようなユーザーは公衆電話回線サービスをつかってダイアルアップするユーザーと同じく、インターネットの媒介アクセスを行なっています。

4. 安全性に関する考察

ここで書かれていることは、いかなる安全性に関わるメカニズムも 提供も定義もしていません。しかしながら、 ユーザーやプロバイダーにいろいろな安全性の含意をこめたシナリオが書かれています。 ここでの議論を読んだ人は、サービスを選択するときに それらの含意について考えるべきです。

5. 謝辞

これらの定義をつくりだすにあたって、流行するインターネットアクセスをめぐる混乱についての多くの公開あるいは個人的議論によって力づけられました。 3つの用語をはじめてまとめたのは、 Big-Internetメーリングリストでの議論、 特に Alan Barret, Howard Berkowitz, Noel Chiappa, Steve Goldstein, Iain Hanson, Gary Malkin, Bob McKisson, Tim O'Reilly, Dave Piscitello, Bill Simpson のコメントによります。 きたるべき第4のカテゴリーの需要は明らかであり、メーリングリスト参加 者とさらに議論されました。 出された用語と定義について全員が必ず支持しているというわけではありません、 単にそれらの書き込みがこの件についての私の考えを助けてくれたということです。 公開討論の最初のラウンドでは、 Texas Internet Consulting の Smoot Carl-Mitchell と John Quarterman が 類似したカテゴリーの用語法をつくりだし、ここで述べられたセットについて、 プロバイダーと消費者のアクセスの形式を区別し、 インターネットの中核におけるフル・アクセスの役割を強調する ように改良を促してくれました。

6. 安全性に関する考察

このメモでは安全性の問題は論じていません。

7. 作者のアドレス

   David H. Crocker
   Brandenburg Consulting
   675 Spruce Dr.
   Sunnyvale, CA 94086 USA

   Phone:    +1 408 246 8253
   Fax:      +1 408 249 6205
   EMail:    dcrocker@mordor.stanford.edu

YAMANE Shinji <s-yamane@vacia.is.tohoku.ac.jp>
Last modified: Fri Apr 27 02:34:33 JST 2001